Naomi says,

山奥に引きこもって毎日お肉を食べながらボードゲームと読書をして生きていきたい。

服を作る

本エントリは Splathon Advent Calendar 2021 の 21 日目の記事となります。

わたしはだれ

Splathon 参加歴は 5 年半になったようですが、Splatoon のプレイ時間はめっきり減ってしまいました。ラダーのルールステージを考える人としてかろうじてコミュニティに貢献しています。普段は Splathon で知り合った人たちと一緒にボードゲームを遊んだり、麻雀したり、FPS で銃を乱射したりと、いまだに楽しく過ごしています。いつもありがとうございます!

なぜ服作り

量と質で言えば、わたし自身は服に質を求めるタイプなので服を買う時はそこそこの予算を確保して行きます。なので本当に気に入ったもの、確実に着るものを吟味して買うのですが、そうすると「惜しい」服にたくさん出会います。形は好きなのに生地がダメ(ペットの毛がつきやすい、毛玉になりやすい、洗濯ができない、皺になりやすい)、生地は良いけど柄が地味、柄は好みだけどサイズが微妙などなど、細かいかもしれないけど、良いものを長く着ていくためには必要だと思いながら泣く泣く惜しい服たちを諦めていきます。

そこでひらめいたのが、そう、オーダーメイド。生地もデザインも細かいサイズ調整も全部思いのまま!でもそれだと高額になっちゃうし、ちょっとセレブリティが過ぎるかもしれない・・・ひらめいた!自分で作ればいいんだ!

ということで、今年は自分の服をたくさん作りました。

なお、裁縫ウデマエは C+ の初心者で、自己流の手縫いでほつれを直したりボタンをつけたりする程度。モルカー(かわいい)のフェルトマスコットを作っていたはずなのに、この世の全ての怨念を凝縮し異形と化した ”何か” に様変わりしていたくらい手先は不器用。しかし幸いなことに家にはミシンなどの機材がすでに揃っており、師である母もいたのでチャレンジしてみました。

結果、これがけっこう楽しくて、何より自分の好みの服を生み出せるのが嬉しくて、クローゼットの 6 割くらいは自作の服です。

今日は 2021 年に始めてハマったもののひとつとして、服作りの簡単な流れを紹介します。

生地を選ぶ

基本的には素材(麻、ウール、ポリなど)、厚さ、柄を選びます。生地選びは種類が多いためかなり難しく、扱いやすい生地が選べるようになるまでは結構時間がかかります。わたしはまだわかりません。やわらかすぎる生地を選んでしまい、縫おうとするとふにゃふにゃ動いて縒れてしまって苦戦したことが何度か・・・。生地は生地屋さんに直接出向くかインターネットで買います。

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布は服と同じように季節ごとのコレクションやラインがあるので、販売時期を逃すと買えなくなる可能性が高いです。なので、気に入った生地があったらとりあえず買ってストックしてます・・・

製図

造形が簡単なもの、例えばバケットハットやシンプルな T シャツは自分でゼロからパターンを引くこともできますが、基本的には出来上がっているパターンを買ってきて製図を描きます。1 デザインだいたい 1000〜2000 円くらいで売っていますが、複数のデザインが載っている洋裁本を買うのもありです。サイズも 1 つのパターンに全部載っているので、記載されているサイズ表を確認し、製図を描く際に微調整をしていきます。例えばちょっと裾を長くしたり、ウエスト周りを伸ばしたり。

まず、パターンの上にハトロン紙というトレーシングペーパーのような紙を乗せ、しっかりと重りで固定してから線をなぞっていきます。線をなぞる、というと結構簡単に聞こえますが、これが意外と難しい。人間の身体は残念ながら曲線を描いているので、一見直線のようなところも実はゆるやかなカーブを描いていたりして、なぞるのが大変です。人間みんなスティーブ(※ Minecraft のキャラ)みたいなボディラインだったら全部直線で便利なのにな〜。

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洋裁本のパターンはこういう感じ。複数の服のパターンが同じページに載っているので、自分が作りたい服の線を探すだけでも一苦労。

パターンは情報量が多くて混乱するので最初はバラ売りのパターンを使うことをおすすめします。服によってパーツ数はバラバラですが、例えば上の画像に載っているコートだと「12 パーツ」あります。ちなみに男性物のフォーマルパンツが一番パーツが多くてややこしい。わたしは難しすぎて作れないですが、母はちょくちょくため息と「あっ・・・」という声を漏らしながらスラックスを何本か作り上げてました。

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ズレないようにハトロン紙の上に重りを乗せる。

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こういう定規を使って曲線を描いていく。

線を全部なぞったあとは「縫い代」を描いていきます。縫い合わせる時に必要な余り部分(余白)のことを指しますが、この縫い代はパターンには載っていないので、自分が描いた本線を元に縫い代を描きます。基本は外側 1 cm ですが、パーツによっては 1.5 cm だったり、裾は 4 cm だったりするので、パターンに記載されている通りに引いていきます。

全パーツ描き終わったら、今度はこれをハサミで丁寧に切り取っていき「型紙」を完成させます。

裁断

型紙ができたら生地を切っていきます。一度切り方を間違えたら使い物にならないので(ミスした分生地が足りなくなって買い足す羽目になることも)、わたしはこの工程が一番緊張します。

生地には裏表と布目(生地の織りの向き)というものが存在するので、裁断の時は生地を正しい面に広げ、その上に型紙をまっすぐ布目に沿って乗せます。布目がズレたまま切ってしまうと、出来上がりがわずかに歪んだり捻れたりしてしまうので慎重に確認をします。

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黒い生地の上に型紙を乗せたところ。しっかりと重りで固定したら、なるべくはみ出ないように型紙の周りをぐるりと切っていきます。

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布を切る道具

ハサミで切る人もいますが、わたしは上のピザカッターのような道具で裁断をします。使い方もピザカッターと同じで、真上からぐっと力を入れて切っていきます。斜めに見るとズレてきたりうまく型紙の境目が見えなくなるので、かなりはしたない姿にはなりますが、テーブルに乗っかって開脚して、真上から見下ろすような姿勢で布を切っていきます。家族には「水を飲むキリンみたい」と言われます。

ものによっては裏地と芯も切る必要があります。全部切ったら裁断完成。

ちなみに、余った布があればなるべく再利用します。へんてこな形で残るのであまり選択肢はありませんが、わたしはシュシュを大量生産しています。長方形に生地を切ってゴムを入れて縫い付けるだけなので、慣れれば 10 分くらいで出来ちゃいます。

芯付け

次は服がふにゃふにゃにならないように芯をつけていきます。わたしは接着芯地を使っており、これはアイロン等で熱を加えることによって接着剤が溶け出して生地にくっつくようになっています。伸びやすいところ、例えば首周りなどによく使いますが、服によっては全面的につけることもあります。ズレると接着剤がベタベタになるので、なるべくきれいに生地に合わせてアイロンをかけ、接着芯をつけていきます。

縫う

いよいよパーツを縫い合わせます。手縫いでもいいけどわたしはミシンです。ミシンにもいくつか種類があり、アタッチメントも豊富なのですごいです。最近のミシンはタッチパネル式で、ピピピって操作をするだけで刺繍っぽいものも縫えちゃいます。起動するだけでアルファベットも書けるので、小さなお子さんのいる家庭とか便利そう・・・名前入りのゼッケンとか服とかすぐできちゃう!

ちなみに糸も奥が深くて、糸の種類はもちろん、色でも悩みます。生地と合わせてみて一番目立たない色味を探したり、逆におしゃれのひとつとしてあえて目立つ糸にして見せステッチを作ったりと、選択肢はたくさんあります。

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糸の色見本もあります。美容院で髪の毛を染める時に見せてもらうアレに似てる。

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いつか使ってみたいネオンカラーの糸

うちでは基本的に 2 つのミシンを使って仕上げていきます。各パーツをくっつけ、裏地をくっつけ、アイロンで癖をつけ、ハサミで生地を切り、ミスったら糸をほどいてもう一度・・・というのを繰り返して完成です。途中経過の写真は残念ながら無いのですが、ただの布切れがだんだん「服・・なのか・・・?」というような形になり、そのうちはっきりと「服だ!!!」と見えてくる過程はなかなか感動します。かなり端折ったけど、縫い合わせが一番時間がかかります。

ファスナーやボタン付け

服なので、大抵の場合はファスナー、ボタン、スナップ、ホックなどがつきます。これを選ぶのもなかなか楽しいです。例えばファスナーはあえてジッパー部分が見えるようにするのか?それとも隠すか?ファスナーの色は?ボタンはナチュラルな感じ?それとも主張の強いもの?素材は木?貝?プラスチック?もはやコーディネートの一部なので、悩む悩む。生地屋さんに行くとボタンコーナーで 1 時間くらい過ごせちゃいます。ボタンの直径も様々で、わずか 2mm 違うだけで印象がガラッと変わるのでサイズ感も考えます。

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我が家の買い置きファスナー

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ボタンコレクションの一部。古い服を捨てる時はボタンを外して保管するようになった。

この他にも色々装飾をつけることができます。タッセル、レース、サテンのリボンなど、帯になって売っているのでそれを買ってきて切ってくっつけたりもします。例えば女性服だと裾や袖周りのレース装飾がありますが、デザインによってはこういうのもつけて楽しめます。

完成

あとは着るだけ!かかったお金は材料費のみ!買えば 3 万くらいするであろう麻のジャケットがその半額で作れちゃう!時間はかかるし神経も使うし、失敗したら精神ダメージが大きすぎて一気に 5 歳くらい老け込むけど、それでもただの布だったものが自分にぴったりの服になっていく過程が面白くてなんだかんだ作り続けちゃいます。

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最新作は薄手のウールコートです。ポイントはちょっとキュートな裏地です。ちらりと見える赤が良い。

ちなみに服以外ももちろん作れます。最初のほうに書いたシュシュなどのアクセサリー類はもちろん、トートバックや巾着もすぐに作れます。好きなだけカスタマイズができるので、わたしは持ち物のサイズに合わせて内ポケットを作りまくってます。着なくなった着物をばらしてワンピースやスカートにしたり、小さなアクセサリーに加工もしてます。

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近所にちょっと出かけるのにちょうど良いサイズの巾着と、習い事用の大きいトート

ラミネート加工された布も市販で売っているので、ペンケースやポーチなら全くの初心者でも 1 ~ 2 時間程度で作れますよ!

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いつも Apple Pencil をなくすので、ちょうど入るサイズのペンケースを作りました。

以上、超〜ざっくりな服作りの紹介でした!

ミシンがなくても小物や構造がシンプルな洋服は手縫いで作れます。また、作りたいものがある場合は手芸店や洋裁教室をチェックして、開催されている体験教室にぜひ行ってみてください。道具も揃ってるしイチから作れるので(もちろん初心者大歓迎で、職員の方がサポートしてくれます)、ハードルも低いと思います。洋服はもちろん、傘とかも作れるので、気になる方はチェックしてみてください〜!